「誰の金だと思っている」。
これは本日(18日)の日経朝刊 第2面 「迫真」に「業を起こす 日航・稲盛和夫 1」として取り上げられた記事のタイトルです。
稲盛会長 「あんたには10億円どころか、一銭も預けられませんな」
執行役員 「しかし会長、この件はすでに予算として承認をいただいております」
稲盛会長 「予算だから、必ずもらえると思ったら大間違いだ。あなたはこの事業に自分の金で10億円つぎ込めるか。誰の金だと思っている。会社の金か。違う、この苦境の中で社員が地べたをはって出てきた利益だ。あなたにそれを使う資格はない。帰りなさない」
この日を境に「消化する」という言葉がJALから消え、すべて「計画」に置き換わった。
その後も稲盛会長はJAL経営陣の考え方を「それは違う」「ダメだ」「分かっていない」と否定し続けた。
そのことを振り返り大西社長(当時)は「何を言われているのか訳がわからなかった」、現社長の植木執行役員(当時)は「カチンときた」と振り返る。
2010年1月 JALは会社更生法の適用を申請したものの、官民ファンドの企業再生支援機構がスポンサーにつき、一便も運行を止めておらず、社内に「つぶれた」という自覚が薄かった。
稲盛会長は「あなたたちは一度、会社をつぶした。本当なら今ごろ、職業安定所に通っているはずだ」とあえて厳しい言葉を使い、酒席でおしぼりを投げつけたこともあった。
6月から全役員を集めて1日3時間半、計17回の「リーダー教育」が始まる。
「利他の心」、「嘘を言うな。人をだますな」と稲盛氏の経営哲学が語られる。
それでもまだ参加者には「製造業から来た老人の精神論につきあう暇はない」という空気が流れる。
稲盛会長が目指したのは「全員参加の経営」
私(代表 片桐)は全員経営の意識の一つの象徴が「会社のお金を使うのは自分のお金を使うように丁寧に」ということであれば、そういう意識を社員が持つようになれば、これは強い会社になると思います。
その為にはトップが「会社のお金を自分のお金のように公私混同して使わない」、役員・執行役員が率先垂範、「会社のお金は預かりもの」という意識を持たなければなりません。
会社のお金はお客様、提携先、株主、社員等からの「預かりもの」です。
これを片時も忘れてはなりません。
以上です。
投稿者:株式会社コストダウン 日時:05:46 | 記事URL