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2013年4月 2日

【2013年】4月からこう変わる(税金編)

 今年(平成25年)1月29日に閣議決定致しました「平成25年度税制改正の大綱の概要」で、財務省は、『現下の経済情勢等を踏まえ、「成長と富の創出の好循環」の実現に向け、民間投資の喚起、雇用・所得の拡大、中小企業対策・農林水産業対策等のための税制上の措置を講ずる。また、社会保障・税一体改革を着実に実施するため、所得税、相続税及び贈与税についての所要の措置、住宅取得に係る税制上の措置等を講ずる。さらに、震災からの復興を支援するための税制上の措置等を講ずる。』として、平成25年度税制について下記のように見直しを図っております。

 1.個人所得課税

 1)所得税の最高税率の見直し

 ○現行の所得税の税率構造(課税所得1800万円超は税率40%-控除金額2,796,000円)に加えて、課税所得4,000万円超について45%の税率を創設

 2)金融・証券税制

 ○2014年からの2023年までの10年間、500万円を上限として株式投資や投資信託などにおいて、値上がり益や配当金を非課税を可能とする制度として日本版ISA(非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税措置)の創設及び金融所得課税の一体化の拡充(公社債等の利子及び譲渡損失並びに上場株式等に係る所得等の金融商品間の損益通算範囲の拡大等)

 3)住宅税制

 ○現在、平成25年12月31日までの住宅ローン減税を平成26年1月1日から平成29年末まで4年間延長し、その期間のうち平成26年4月1日から平成29年末までに認定住宅(長期優良住宅・低炭素住宅)を取得した場合の最大控除額を500万円に、それ以外の住宅を取得した場合には400万円にそれぞれ拡充

 ○自己資金で認定住宅を取得した場合及び省エネ等の一定の住宅リフォームを行った場合の所得税の住宅投資減税について拡充

 ○個人住民税における住宅ローン控除について、平成26年4月1日から平成29年末までの間、控除限度額を拡充(減収額は全額国費で補てん)

 4)復興支援のための税制上の措置

 ○高台移転を更に推進するため、一定の要件を満たす防災集団移転促進事業で行われる土地の買取りに係る譲渡所得に対し、5,000万円の特別控除の創設

 ○東日本大震災の被災者が新たに再建住宅を取得等する場合、住宅ローン減税の最大控除額を他の地域よりさらに抜本的にかさ上げし、600万円に引上げ(現行360万円)

 2.資産課税
 
 1)相続税・贈与税の見直し

 ○相続税の基礎控除について、現行の「5,000万円+1,000万円×法定相続人数」を「3,000万円+600万円×法定相続人数」に引下げ

 ○相続税の最高税率を55%(現行3億円超 税率50% 控除額4,700万円)に引き上げる等、税率構造の見直し

 ○小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例について、居住用宅地の適用対象面積の上限を330㎡(現行240㎡)に拡大するとともに、居住用宅地と事業用宅地(貸付事業除く)の完全併用を可能とする等の拡充

 ○贈与税の税率構造について、最高税率を相続税の最高税率に合わせる一方で、子や孫等が受贈者となる場合の贈与税の税率構造を緩和する見直し

 ○相続時精算課税制度について、贈与者の年齢要件を65歳以上から60歳以上に引下げ、受贈者に孫を加える拡充措置

 2)事業承継税制

 ○非上場株式等に係る相続税等の納税猶予制度(「事業承継税制」)について、適用要件の緩和(雇用確保要件の緩和等)、負担の軽減(利子税の引下げ等)、手続きの簡素化(事前確認の廃止等)など、制度の使い勝手を高める抜本的な見直し

 3)教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置

 ○子や孫に対する教育資金の一括贈与に係る贈与税について、子・孫ごとに1,500万円までを非課税とする措置を創設

 4)復興支援のための税制上の措置

 ○東日本大震災に係る津波により甚大な被害を受けた区域のうち、市町村長が指定する区域における土地及び家屋に係る固定資産税等の課税免除等を1年延長

 3.法人課税

 1)民間投資の喚起と雇用・所得の拡大

 ○国内の生産等設備投資額を一定以上増加させた場合にその生産等設備を構成する機械装置の取得価額の30%の特別償却又は3%の税額控除ができる制度を創設

 ○環境関連投資促進税制について、その適用期限を2年延長するとともに、即時償却の対象資産にコージェネレーション設備を追加

 ○研究開発税制の総額型の控除上限額を法人税額の20%から30%に引き上げるとともに、特別試験研究費の範囲に一定の共同研究等を追加

 ○労働分配(給与等支給)を一定以上増加させた場合、その増加額の10%の税額控除を可能とする所得拡大促進税制を創設するとともに、雇用促進税制を拡充し税額控除額を増加雇用者数一人当たり20万円から40万円に引上げ

 2)中小企業対策・農林水産業対策

 ○商業・サービス業及び農林水産業を営む中小企業等が経営改善に向けた設備投資を行う場合に30%の特別償却又は7%の税額控除ができる制度を創設

 ○中小法人の交際費課税の特例を拡充(中小法人の支出交際費800万円まで全額損金算入)(現行は600万円の90%まで)

 3)復興支援のための税制上の措置

 ○避難解除区域等における避難対象雇用者等を雇用する場合の税額控除制度、及び設備投資を行う場合の即時償却や税額控除ができる制度について、新たに避難解除区域等に進出する法人に同様の措置の適用

 4.消費課税

 ○衝突被害軽減ブレーキを搭載した先進安全自動車に係る自動車重量税及び自動車取得税の特例措置の対象に5トン以上の一定のバスを追加

 5.納税環境整備

 ○延滞税・利子税・還付加算金について、現在の低金利の状況に合わせ引下げ(地方税の延滞金等も同様に引下げ)

 以上、皆様のお役に立てば幸いです。

 参照:

 財務省 「平成25年度税制改正の大綱の概要」
 http://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2013/25taikou_gaiyou.html

投稿者:株式会社コストダウン 日時:15:22 | 

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