一昨日(8日)、放映されましたNHKクローズアップ現代 「氾濫する"土下座"」を観ました。
私(代表 片桐)はタイトルを見て「氾濫しているのか」、「そうかも知れない」と思いました。
番組内でもテレビドラマ「半沢直樹」や映画「謝罪の王様」の土下座シーンが取り上げられていました。
実際、北海道の衣料品店でクレームをつけ、女性社員2人に土下座させた動画をツイッターにアップした女性が強要の疑いで7日(月)、逮捕されました。
他には昨年(2012年)5月13日に広島県福山市のホテル「ホテルプリンス」で起きた火災で7名が死亡した事故で女性経営者が6月6日の記者会見の際。
また東電の清水元社長が2011年5月4日に福島県内の避難所を訪問した際。
生肉ユッケによる食中毒で5人の死亡者が出た焼き肉えびすの社長が2011年5月5日に謝罪した際。
2008年10月31日、突然、倒産した八王子自動車教習所の11月3日の債権者会議で女性経営者が謝罪した際。
1996年の薬害エイズ事件でミドリ十字がその責任に対して社長以下経営陣が謝罪した際に土下座がテレビで流れました。
1997年の山一証券の自主廃業の際に、当時の社長が涙ながらに「社員は悪くありませんから」と謝罪したことについて、外国人の目には「経営者たるものが公の場で涙を流すとは何たることか」と映ったそうですから、経営者の土下座はどんな風に映っているのでしょうか。
謝ったら負けのアメリカでは一時、apologize(謝罪)運動なるものがあったそうです。
逆に日本では「お詫び」が頻発し過ぎていて形骸化しているようにも感じます。
実際、企業が万一トラブルを起こしたとき、どう謝罪会見を行うか指導しているコンサルタント会社も存在します。
肝心なのは何が、どう、どの程度、問題で、それに対してどう思い、どう責任を取るのかということであり、気持ちと心です。
また番組内で触れられていたように、ここ10年ほど人々に精神的、物質的余裕がなくなり、ぎすぎすしていて、そのはけ口が色々な所に向けられ、その一つがクレームをつける、謝らせる、土下座の氾濫につながっているのかも知れません。
土下座を強要して、土下座させてもモヤモヤは残らないのでしょうか。
強要は土下座した方にも、土下座させた方にも良からぬものが残ると思います。
人々が心に、時間に、経済的に「ゆとり」を持てることが大事ではないでしょうか。(感じ方一つ、処し方一つで「ゆとり」を感じ、持つことができると思うのですが)
そんな風に思います。
以上です。
参照:
NHKクローズアップ現代 「氾濫する"土下座"」 全文表示
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3413_all.html
投稿者:株式会社コストダウン 日時:12:53 | 記事URL